間違えてプロメアの応援上映を観に行くことになってしまったときの話
この記事は 2019年10月2日 時点での内容であり現在は状況が異なる場合があります。
三角形や四角形があるように、映画の楽しみ方は人それぞれですが、それを強く象徴することの一つに最近流行りの応援上映というのがあると思います。
もくじ
応援上映って?
僕の記憶ではアヴェンジャーズ/エンドゲームで最初に耳にしたと思います。この応援上映というのは、その名の通り上映中に登場人物を応援したり、さらに掛け声などで映画を盛り上げたり観客たちで一体となって映画を楽しむことができる上映方法です。上映中に見栄切るバカがあるか!と言われるかもしれませんが、見栄切ってもいいんです。
従来の映画館で観る映画というのは、静かに集中して観るものというのが一般的であり、そのためスクリーンと観客それぞれの関係を妨害するようなテロ行為はマナー違反とされていることがほとんどです。これは対テロリスト特例法ではなく一般人にも適用されます。
しかし、応援上映では、みんなでワイワイ楽しく観るような設計がなされています。そのため、ほかの観客への嫌がらせや映画の撮影録音、作品等への誹謗中傷などのナンセンスな行為を除いて、声を出したり、コスプレをしたり、挙句の果てにはサイリウムを振ったりして観ることなども認められています。炎を消そうとする奴らには容赦はしないが、そうでなければ何でもアリちゅーことです。※詳細は各劇場や上映毎に異なります。
間違えて応援上映に行ってきた
さて、はじめに申し上げておきますが、僕は映画に関しては一人で集中してゆっくりおだやかに静かに見るのが好きな人間です。映画館では、暗く静かな、スクリーンとその世界を覗き込む僕しかいないという関係を好むような人間です。なんならよほどのキレモノなので、格安ながらホームシアターを導入するような人間です。
そんな僕が間違えて応援上映に行きました…
プロメアを観に行った
今石洋之が監督を務め、若林広海、コヤマシゲトも含めたユニットGEEKBOAT、劇団☆新感線でもお馴染み脚本の中島かずきを始めとして、人類史上最高のアニメーションスタジオの一つであるTRIGGERやサンジゲンなどが製作に関わり…と語り尽くせない魅力を持つ(豪華声優もね!)(澤野弘之とかSuperflyとかの音楽もね!)(申し訳ないけど略!)2019年公開のアニメーション映画『プロメア』を観に行きました。
見栄切る風に言うと、「神スタジオと役者の声、どストライクの価値観もって、6年かかって生まれた映画、完全燃焼、プロメア・ザ・ムービー!」って感じですね。
海老名にいった
このとき私は既に2回、別々の劇場に足を運んでおりました。
しかし、公開100日を超えてもなお上映し続ける往生際の悪い(褒め言葉)プロメア上映館の一つにイオンシネマ海老名があると聞きました。
海老名といえばサービスエリアしか思いつきませんでしたが(申し訳ありません)、そこではなんと、クソでかいスクリーンとクソやばいTHX音響でプロメアを見れるというのです。これは行きたい!
また、知り合いがプロメアをまだ観ていないため一緒に行きたいと言っていた事、海老名までドライブしたくなってしまった事、Kakuseiが聴きたい事などが重なり、3回目のプロメアをイオンシネマ海老名で観ることになりました。
通常上映のつもりが応援上映だった
そんなこんなで、海老名に向かいました。
楽しみだね〜、なんて言いながら、映画館の席に座って開始を待っていました。
しかし、すると、かなりしっかりしたコスプレをした人たちが映画館に入って来たり、のど飴を配る人たちが登場し出しました。
ん?尋常ならぬ何かが起きているぞ?と思っていると、ガサゴソと周りの連中がサイリウムやれ折るタイプの光るアレやれを取り出し始めたではありませんか。
ここで私は気づきました。あ、応援上映に来てしまった。海老名はファンの中では半分聖地のようになっている映画館で、応援上映も結構やっている映画館だもの。間違えた。あーやっちゃった!いやまさか!
Webで確認すると、しっかり応援上映でした。あーやっちゃった。
ツレに謝る
僕は映画に対しては先程申し上げたような考え方の人間です。なので、もし仮に、楽しみにしていた映画を観に行ったら手違いで応援上映でした!なんて事になったらクソ萎えるんです、多分。
ということで、ツレにめちゃくちゃ謝りました。ツレは今回初めてプロメアを観ます。本当に申し訳ない。プロメア初めてなのに、まるで僕はテロリストだ。テロリストかどうかは裁判所で決めるんだけども、間違えて応援上映に連れて来たやつも同様に逮捕なんだよ。
しかしなんと、ツレは僕とは全く違う価値観の人で、「応援上映でもいいよ?楽しそうじゃん?」という感じであっけなく許されてしまいました。許されました。マジかよと思いましたね、いや、丸かよ!
僕からしたら信じられないのですが、応援上映でも全然いいらしいです。俺はあんたも助けるぜ、と言われ時のごとく、呆気にとられながらも、さて、ツレが困らないなら僕も1800円のアトラクションに来たぐらいの気持ちで観てみよう、と腹をくくる事にしました。
ちなみに、僕はめちゃくちゃ萎えてます。ツレに申し訳ないし、THX音響とかも楽しみだったし。始まるまでずっと謝ってました。
応援上映を間違えて観てみて
こういった経緯で全く心の準備が整わないまま応援上映というものを観てみて、折角なのでいろいろ考えてみました。
はじめに、めちゃくちゃ言っておきますが、僕は応援上映などの上映形式を否定するつもりは全く無いですし、そんなことこの記事には書いてないつもりですし、むしろそういうベクトルで楽しめる人達がいるならコンテンツを盛り上げていってほしいし、僕は僕の楽しみがあるようにみんなにはみんなの楽しみがあるということをクソ理解しております、ということだけは述べておきます。まあアニメの話とかオタクの話とか炎上しやすいので、消火栓として書いておいてるだけです。
結果:まあ楽しくなくはない
結果的にはまあまあ楽しかったです。僕は掛け声のローカルルールもわかんないし応援するつもりで来てもいないので専ら黙ってましたが、なんだかんだまあ楽しかったですね。
応援でよく聞こえなかったりするため、内容を知っている僕でも本編の楽しさが8割くらいでした。しかし、応援の雰囲気で1.5割くらい増されているので、全体でまあ95%燃焼って感じでした。
「応援」にも色々ある
応援上映の楽しみ方にも、コスプレがあったり、サイリウムがあったり色々あるわけです。そういうバリエーションが見てて面白かったです。
また、掛け声にもいろいろあって、瞬砕パイルドライバーの解説のセリフをすべて暗記して喋っている人とか、ひたすらンギャーーーと叫んでいる人とか、作品にツッコミを入れる人とか、スタンダードに応援している人とか、いろいろいるわけです。
流石にンギャーーーと叫ばれるとうるさいなとは思いましたが、劇中のセリフを劇場全体でトレスしてる時とかの一体感は面白かったですね。
コンテンツとして楽しむ手
応援上映というのは、映画鑑賞というよりも、映画+劇場というプラスアルファのコンテンツを作る、コンテンツに参加する営みのように感じましたね。
だから、僕のようなダンマリくんとしては、応援も含めて映画を見ることができたのはいい体験だったと思います。
ただソリが合わないところもある
ただ、僕はカガリ・アツコというよりはロッテ・ヤンソン側の人間なので、そもそもコンテンツの側に参加したいと思ったりすることがあるわけではなく、そういう根本的なベクトルの違いみたいなものは感じました。
また、「応援をコンテンツの一部として見ようとすると」うーん?と思うシーンもありましたね。たとえば、キャラが静かにしゃべるようなところで大声を出されたり、シリアスなシーンで茶化す声が入ったりするようなケースです、まあ、僕が間違えて観に来ているだけですし、文句を言うのもナンセンスですし、人それぞれの楽しみ方があるのはわかっていますからどうこう言うつもりもないです、人には人の乳酸菌。
一回行ってみてはいかがでしょう?
初めてプロメア見に行くのに応援上映にするこたないですが、何回か見てる人は応援上映というものの空気間を楽しむのも無しではないかもしれません。僕は行かないですけど。
何度も言いますが、否定してるわけじゃないですよ?この「否定してるわけじゃない」というのは炎上対策の口からでまかせなんかでは全く無く、本当に否定してるわけではないです。どちらかというと無関心に近いですね。僕の炎を消そうとする奴には容赦はしませんが、そうでなければ関心もありません、という感じです。
全然関係ないけど、転売じゃなく公式にロゴステッカーがほしいんですが、売ってたりしますかね。連鎖型絶対凍結弾のキーホルダーとか欲しいな〜、見る角度で中の氷が大小するやつ。