図解!自動車の電装系DIYをするなら知っておきたい基本の考え方

この記事は 2020年4月23日 時点での内容であり現在は状況が異なる場合があります。

この記事では、今まで、比較的簡単な部類の電装系DIYをしてきた僕が、電装系部品の取り付けやDIYに必要だと思う前提知識を紹介して行きます。

(経験と言っても、ウーファー取り付けや基本的な配線加工、ナビ交換、アンダーネオン取り付けくらいしかありませんが…)

これから簡単な部品の取り付けを行おうと考えている人の力になればと思います。

※メチャクチャ基本の話をしています。また、無責任で申し訳ありませんが、この記事を参考になにか作業を行われる場合はご自身の責任のもとでお願いします。

まずは、自動車の電装系特有の知識や仕組み。そして、それを使いこなす自動車特有の装置や端子、工具を紹介していきましょう。

基本的に電装品はバッテリーと繋げば動く

小学校の時、豆電球を乾電池につないだら光りましたよね。基本的にはアレと同じことです。

普通の乗用車はだいたい全部電圧が12V(ボルト)のバッテリーを使用しています。そして、世の中の自動車向け電装部品、カーナビやウーファーやETCやドラレコや…は入力が12Vで作られています。だから、基本的には12Vの電気を流せば動きます。

だから、ぶっちゃけウーファーとかドラレコとかを車内に設置して、配線をエンジンルームまで引っ張ってきて、直接固定しちゃえば動きます。

ボディのマイナス端子

先程申し上げたように、電装品は+端子と-端子をバッテリーなどの電源につないで初めて動きます。

仮に-端子を繋がないでおくと、電気が流れず動かなかったり、最悪壊れたりするらしいです。

ですから、どこかに電装品のマイナス端子をつないでおきたいわけです。

-端子はボディにつないでもいい

車のボディは一般的には鉄などの導体でできています。そして、ほとんどの乗用車はボディ全体がマイナス端子として機能するように、マイナス端子とボディが直接繋がっています。

だから、電装品のマイナス端子を車のボディに直接つなげても、結局バッテリーのマイナス端子につながるので、電装品は機能するのです。

この仕組みを「ボディアース」と呼びます。

暇なら、あなたの愛車のボンネットを開けて、バッテリーのマイナス端子(黒い端子)から出ている線をたどってみてください。色々分岐している配線の一つがボディに直接ボルト留めされているはずです。そこが、ボディとバッテリーの接点です。

アースポイント

そして、車には、いろいろな電装品をつなぐことを想定して、「ここにならマイナス端子をつないでもいいよ!」というポイントがあります。

そこは「アースポイント」と呼ばれていて、カーナビや電装品などのマイナス端子をつなぐことができます。だいたいボルトなので、クワ型端子(後述)などで接続しましょう。

アースポイントはエンジンルーム内やカーナビを取り外した裏側などにいくつかあります。車名で検索すれば情報がたくさん出てくるでしょう。

ナビ裏のアースポイントはもう既にナビのマイナス端子が接続されていたりしますね。

シートを固定するボルトや、ボディに直接つながっているボルトでも同様の機能を果たす場合が多いです。つまり、「ボルトとかを経由してボディの金属に直接配線が触れるなら(基本的に)アースとして機能する!」ということです。ナビを固定するステーなどもアースとして機能する場合が多いですね。

でも、適当な金属部品につなげたら、その部品がボディにつながっていなかった!なんてことになると、電装品のマイナス端子がバッテリーのマイナス端子と繋がっていない事になってしまいます。

電気が流れないだけで普通は壊れることはありませんが、やっぱり指定のアースポイントを使ったほうが安心ですね。

ボディアースを使えば配線が少なくて済む

車内の電装品とエンジンルーム内のバッテリーをつなぐには、めんどくさい配線作業が必要です。しかし、ボディアースをうまく使えば、めんどくさい配線作業はプラスのケーブルを引っ張ってくるだけで済みますね!

トラブルから守るヒューズ

電装系DIYでよく聞く言葉に、このヒューズがあります。一般的には電装品のプラス側のケーブルの途中にかませてありますね。ですが、ヒューズってなんなのでしょうか。なんのために必要なのでしょうか。。

ヒューズとは??

ヒューズとは、配線やバッテリー、電装品を保護してくれる簡単な部品です。

どういうものかというと、「一定以上の電流が流れると、熱で勝手に溶けて断線してくれる部品」です。

電流すなわちアンペア数はヒューズごとに決まっています。その電流以上が流れてヒューズが切れると「ヒューズが飛んだ」とか「ヒューズが切れた」と言って、交換する必要が出てきます。

ヒューズの仕組み

どうして配線などを保護するためにヒューズをかませるのでしょうか?

配線に使われているケーブルや端子には、定格電流が存在していて、その定格電流以上の大電流を流してしまうと、発熱や発火の危険が出てきます。それは危険ですので、一定以上の電流が流れると自動で断線するように、安全のためにヒューズを配線にかませるわけです。

また、万が一、バッテリーのプラス端子につながっているケーブルの一部がボディに触れてしまったりすると、電気抵抗がほぼ0の短絡回路ができあがってしまいます。するとショートを起こしてしまい、大電流が流れ、ケーブルが焼き切れたりバッテリーが発熱発火したりします。

他にも、原因不明の大電流が流れてしまっても、電装品が破壊されるような事態を防ぐ事もできます。

そういった大電流が流れてしまう状況が発生しても、配線にヒューズを経由しておけば、すぐに焼ききれてくれるというわけです。

作業中はけっこうヒューズを飛ばしがちです。ヒューズの替えをいくつか用意しておくと良いでしょう。

このヒューズがあれば、「走行中に抜けたプラス端子がボディに触れて配線が発火!」なんていう恐ろしい事態も防ぐことができるんですね。

「バッ直」と「分岐」

電装品は、なにも全てバッテリーに直接繋ぐ必要はありません。

バッ直

さて、今までのように直接バッテリーから電気をとる配線方法を俗に「バッ直」と呼びます。

しかし、ドラレコやらETCやらウーファーやらアンダーネオンやら社外スピーカーやらヤンキーホーンやらを、設置するたびにいちいちバッテリーから直接配線していたのでは大変でしょうがないです。

それに、普通の車はダッシュボード裏や前部座席足元とかに、エンジンルームと室内をつなぐ配線用の穴があるのですが、そこの穴もいっぱいになってしまいます。

だから、バッ直以外の方法で簡単に電気を取れるようにしておきましょう。

分岐

車のプラスの電気のとり方には、すでに電気が流れている電装品などから配線を分岐させて電気を取るという方法もあります。

一般的にはシガーソケットやカーナビの配線を利用しますね。他にも、ヒューズボックスから電気を取る方法もあります。

また、マイナス端子もシガーソケットやカーナビのマイナス端子につないでしまえば、配線もとてもスマートで済みます。

【重要】分岐の注意

さて、便利な電源のとり方を理解したところで、ドラレコもアンプもETCも充電器もなにもかもナビから分岐させたらどうなるでしょう?

当然、ナビのヒューズが飛びます。

車の既存の配線はほとんど全て、ヒューズボックス内のヒューズを経由しています。ナビもシガーもフォグランプも全てです。ですから、ナビへ至る電源ケーブルの末端でたくさんの電装品をつなげてしまえば、結果的にヒューズに大電流が流れ、ヒューズが飛びます。ナビに限らずすべてそうです。電源のとりすぎはだめ!

そして、当然、ヒューズから電源を取る方法でも同じことが置きます。特にヒューズから直接電源を取る場合は大変です。間違えてECUのヒューズから電源をとって、そのヒューズを飛ばしてしまった日には、車のヒューズが機能しなくなります。(そもそもECUにノイズが入るので、大丈夫な消費電力でも繋げないほうが良いという意見もあります)

ですから、ナビやシガーから電源を取るときは、シガーやナビの消費電力と車側のヒューズを確認して、どれくらいの余裕があるかを確認しておきましょう。

※もちろん、ナビから分岐させた電装品でショートを起こしてしまったらナビのヒューズが飛びますし、ヒューズボックスにマイナスドライバーをあててしまってショートさせてもヒューズがとびます。やはり、心配ならバッテリーのマイナス端子を引っこ抜いて絶縁しておくのが安心かも!?

【重要】バッ直の注意

でも、バッ直にも問題点はあります。

まず、バッテリーに直接つながっているということは、車のエンジンを切っていても電気が流れ続けるということ。すぐにバッテリーが上がりますね。電装品側で電源OFFできるかもしれませんが、待機電力などを考えると、明らかに「バッテリーが上がりやすくなる」ということです。

電装品ごとにオンオフできるスイッチを取り付ければそれは防げますが、めんどくさいし、普通そんなことしませんよね。ドラレコやETCは、車に連動して動いて欲しい。

さらに、バッテリーに直接電装品をつなぐなら、その配線の途中にヒューズを噛ませておいたほうがいです。ナビから分岐させるときは、そのナビ配線の手前に十分ヒューズが噛ませてあるので安心ですが、バッ直するとヒューズが0です!

まあ、電装品がすでにヒューズを備えていることもありますが。

バッ直と分岐のいいとこどりをして、それぞれの短所を克服してくれるのがリレーです。

夢の装置「リレー」の前に

リレーの話をする前に、ACCとかIGとか常時電源とかについて理解しておきましょう。

自動車の電源状態はおよそ3段階あります。まず、電源オフ。そして、ACC(アクセサリー)とIGですね。

常時電源

電源オフの状態では、キーレスエントリーの受信機だったり、ドアランプだったり、クラクションなどに電流が流れるようになっています。鍵を開けたりするための、本当に最低限の装備だけに電気が流れるようになっています。カーセキュリティもそうですね。

※ドアランプなどは、ドアの開閉でON/OFFできるスイッチを経由していて、常に点灯しているわけではありませんね。

ACC(アクセサリー)

さて、車の鍵を開けて乗り込み、ブレーキを踏まないでエンジンボタンを押すと(従来のキーの車なら鍵を一段だけ回すと)、車が電源OFFからACCと呼ばれる状態になります。

ACCとはアクセサリーの略で、車の電装品のうち消費電力が大きくなかったり、重要ではなかったりするものに電気が流れ始めます。カーナビやアンプ、シガーソケットにはこの段階で電気が流れ始めますね。

常時電源だったルームランプやキーレス受信機、クラクションなどは機能し続けます。常時電源ですからね。

IG(イグニッション)

そして、もう一回ボタンを押す/もう一段階キーを回すと、IGと呼ばれる状態になります。

IGは車のエンジンがかかっている前提で動かす電装品にも電気が流れる状態です。ですので、車のエンジンが掛かっている状態も、必ずIGなんですね。

たとえば、エアコンなどの大電力を消費する電装品は、車のエンジンがかかっている(=バッテリーを充電し続けている)状態で使う前提というわけです。パワーウインドウやミラーフォルダー、ワイパーなどもIGで動作しますね。

常時電源だったルームランプやキーレス受信機、クラクションなどは依然として機能し続けます。ACCで機能した電装品も同様です。

夢の装置「リレー」

やっとリレーの話をしましょう。

リレーとは、「別の回路に電源が流れているときに、目的の回路のスイッチをONにするスイッチ」です。絵に描いたほうがわかりやすいですね。

超便利でしょう。

大電流を流すことができるケーブル、ヒューズ、リレーを用いてACCと連動しているナビに青線を繋げば、ACCと連動してLEDをつけたりドラレコをつけたりアンプをつけたりできるんです。私は勝手に「バッ直ACCリレー」みたいな呼び方をしています。

結線方法

では、こういった配線方法を把握した上で、それを実際にどのように接続するのかを把握しておきましょう。

まず、すでに紹介した「エレクトロタップ」があります。これは、配線の被覆を削り、金属製の部品で2つの配線の芯部分をつなぐという使い方です。

しかし、ペンチで圧着し、半永久的に接続してしまう上に、配線を傷つけるし見た目も悪いしかさばるので、私は嫌いです。自分でギボシ端子を作れれば、いくらでも分岐させたりすることができます。スプライス端子が使えれば、ヒューズホルダーを配線途中につなげたりできます。

便利な端子と工具

さて、メチャクチャ一般的でメンテナンス性も高い配線方法が「ギボシ端子」です。スピーカーに使われることが多い「平型端子」もあります。

ボディアースに接続するときによく使われる「クワ型端子」もあります。

ほかに、超原始的で作業はちょっとめんどくさそうな「はんだ付け」、もう付け外しする事はないという覚悟とともに使う「スプライス端子」。どちらも熱収縮チューブなどで絶縁しておきたいですね。

さらに、結線するために必要な「配線の切断」「配線の皮むき作業」「ギボシ端子やスプライス端子を配線に固着する(かしめる)」などの、一般的な配線作業を可能にする便利な工具が「電工ペンチ」です。

電工ペンチの使い方は別途紹介したいと思いますが、マジでこれ一つあれば基本的にどんな結線端子も接続することができます。本当に汎用はさみ型結線兵器って感じです。

ギボシ かしめ方 とかで検索すればわかります。

以上の知識と工具があれば基本的に大丈夫

以上の基本知識があればドラレコやUSBやLEDやウーファーや、もはや何でも取り付けることができます。私はバックランプを汎用品に付け替えてしまいました。それも、ギボシとエレクトロタップがあれば余裕です。

具体的ないろいろな電装品の取り付けの流れに関しては別の記事にどんどん紹介していきますのでよろしくおねがいします!

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